あまのじゃくな彼女【完】
般若の顔してた金曜・・・待ってました!と定時過ぎ5分であがろうとする私に
「あ、芽衣子。そういえば昨日のメールみてくれた?」
由梨が待ったをかけてきた。
目元はにっこり、いつも通りキレイに上がったまつ毛が存在感をはなってる。
けど、くち・・・口が。
微笑むというより、ニヤってほくそえんでる!!怖っ!!
「あっ、ご・ごめん!!もう寝ちゃってて返しそびれてた、ははは・・・」
「あら、そうなの?今日眠そうだったから、てっきり残業でもしてたのかと思った」
係長とのキス、エンドレスリピートしてて寝不足だったの!
・・・なんて言えない。
「んえ?あぁ、そうでもないって。集中力きれちゃって途中で帰っちゃった」
「へぇ~帰ったって、何時くらい?」
「う・・・んと、20時くらい・・・?」
由梨の口角が、右側だけくいっと上がるのが見えた。
「へぇ。あら、芽衣子ってば21時半に私宛てにまとめたデータ送ってくれてるじゃない。ありがと!昨日は随分、遅くまで残ってたのねぇ。ん?20時って何の事かなー何があったのかなー何かくしてるのかなぁー」
「か、隠す事なんてあるわけないじゃんっっ!ま、間違いだって~帰ったの22時位だったかなー」
「あっれーじゃあメール見てくれたよねー?んー?」
もう由梨のニヤニヤが止まらなかった。
デデーン・・・芽衣子ぉ、アウトー!!
って聞こえる。
そうして無理やり、土曜のランチを約束させられた。