あまのじゃくな彼女【完】
「俺だって今更話したくもないけど、嘘つかないって言ったろ?確かにいい加減な事してた。でも・・・めいに見られた日が最後だよ」
慌ててシュンちゃんはまくし立てる様に叫んだ。
「路地裏で見た日?」
「そう。ずっと付きまとわれて困ってたから。いい加減な事してたのも、もう何年も前だよ。お前と再会してからはやってない」
シュンちゃんの言葉にささいな疑問がわく。
〝いい加減な事は何年もやってない”って?
「〝その時付き合ってくれる女で十分。社内の女は面倒”・・・じゃなかったの?」
「よく覚えてんな・・・」
当たり前だ。上司のあんな衝撃的な告白、忘れたくったって忘れられない。
棚にもたれるように立つと、シュンちゃんは呆れるような困った顔でうなだれた
「社内の私は面倒?」