あまのじゃくな彼女【完】


府に落ちない笑顔に惑わされつつ、あっという間に時間になった。


「お疲れ様です、会長」

「あぁ、隼人。わざわざすまんな」


部長が廊下を案内する途中、ふと会長と目が合う。久しぶりに見る会長、ペコっと軽く会釈をすると


ニヤリ


何だか面白い物でも見たみたいに、ニヤニヤしながら部長室へと入っていった。

私、何かしたっけ?

またもやもやを抱えたままデスクに向かうと、「私が行くわ!」「ズルい、今日は私よ!」とか何とかコーヒー係を奪いあう女性陣。

見かねた男性社員に指名され、結局私が持っていくことになった。

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