あまのじゃくな彼女【完】
扉をノックしようとすると、わずかに声が漏れてくる。
「………ら、まだ早……言って…」
「そ…ない…、けっこ……っ!!」
「………すか?もう、ぷ……した」
会長にシュンちゃん、それに相澤さんの声も混ざって何か言いあってるみたいだ。邪魔にならないよう、さっさと置いてこよう。
コンコン
「失礼しま「めいこっ!!何でお前がっ……」」
やけに取り乱したシュンちゃんに何でか咎められて、思わず顔をしかめる。
「コーヒーお持ちしました、ぶちょお」
ふんっ!と腹が立ちつつ、会長には笑顔でコーヒーを勧める。まぁそれくらいは社会人として、ね。