あまのじゃくな彼女【完】
「久しぶりだね、芽衣子くん。ちょうど良かったよ」
「ご無沙汰しております、会長」
挨拶しながら引っ掛かる。ちょうど良かった?ん?
「隼人のやつ、まだ指輪も買いに行ってないって言うからな。このあと「おっさん!黙れ!!」」
「指輪、ですか?」
何で指輪がいるんだろ?誰か誕生日?
「うるさいぞ隼人。お前がとっととしないから、芽衣子くんが待ちくたびれてしまうんだろ」
「あぁ?待ちくたびれてんのは俺だ!」
2人の応酬をくすくすと笑いながら見守る相澤さんは、その場を楽しんでいるようだ。