あまのじゃくな彼女【完】
課長の横に立つ彼は「係長モード」だけど間違いなくさっきの笑い方は「休日モード」だった。
秘密にしたいんだか何なんだか、ひとり動揺させられてしまう。
朝礼が終わり仕事につこうとすると、
「吉村さん、ちょっと」
ぎくっ・・・と肩が動いたのがばれないよう、静かに声の主の元へ動いた。
「は、はい係長」
「この間作ってもらった見積なんだけど、急遽機材変更があってね。
悪いんだけど訂正して、山下にまわしてくれるかな」
はいこれ、と差し出された書類を受け取り一刻も早くデスクに戻ろうとした。