あまのじゃくな彼女【完】
「あぁ…またその手ね。芽衣子、いい加減ほんと彼氏作ったら?そんなでたらめいつまでも通用するとは限らないでしょ」
作ろうと思って簡単にできたら苦労はしない。
結婚を控えた親友は余裕だな、と芽衣子は少しすねていた。
「作るっていったってあてもないし。面倒だからいらない」
「面倒・・・ってあんた!女捨てすぎっ!!この干物!!!!
もうこの際誰でも良いから、ひとまず付き合っちゃいなさい!!!」
「えぇ~・・・だって、なんか疲れるんだもん付き合うのとか。彼氏が欲しくないわけじゃないけどさぁ。由梨と翔さんみたく自然な感じ?そんなの自分じゃ想像できないんだよねぇ」
いじけたようにグラスの氷をストローでガラガラいじると「お行儀わるい」と、ペシッと由梨に手を叩かれた。
ほんと由梨は完全に私の保護者だ。