あまのじゃくな彼女【完】
「なぁめい、今度の大会応援来るんだろ?」
「“さん”とか“ちゃん”とかつけられないの?年上は敬いなさい」
「うっせーめいはめいだろ。で、もちろん来るんだろ?」
ぐいぐい私のうでをひっぱるもんだから、たれをもったお皿が波打って非常にあぶない。
「こーら、やめなさい!こぼれる!」
「じゃあ来るのかよ」
今度は両肩に手をやりぐらぐらを私を揺らしてきた。お酒がまわる、気持ち悪い、ほんとやめて・・・
「あーもうわかったわかった!行くってば行く」
「よっしゃ、約束だからな!!」
にかっと嬉しそうに笑うと、ようやく納得した大地は手を離してくれた。言い分がとおり満足したようで、スキップみたいにして自分の席へと戻っていった。
仕事するはずだったのに。
一度組み立てた仕事の算段がみるみる崩れ、更にペースを上げなくてはいけない。
あぁー・・とため息を声に出すと、ひとまず目の前のお肉にかぶりついた。