【完】嘘恋〜俺様男子とピュア系女子〜
「これはっ…涙じゃなくて、
なんていうか……あの、その……」
俯きながらボソボソ言う。
「ん?なに?ちゃんと話すときは人の顔みてハッキリと言わなきゃわかんないよ?」
すると、顎が早瀬君の指によってあげられる。
「ちょっ、な……んっ…⁉︎」
顔を強制的に上げさせられた途端、
唇にプニと柔らかいものが当たる。
それが早瀬君の唇だと気づくのにはそう時間がかからなかったけど
キスだと気づいたときには唇が離れていてーー
「ワリ。我慢出来なかった。」
「あ…あ…あ…っ…」
明らかにパニクる私。
「一旦落ち着け。」
そんな早瀬君の声を聞いたときにはーー
涙がこぼれていた。