5日だけの二人
何かしらの暗号か? “誘拐されたから助けて”みたいな本文が隠れているのだろうか? いや、そもそも桐山はそうゆう事をする奴じゃない。 光一はどうにも気になってしまい、とうとう桐山に電話を掛けた。 ずいぶんと長い間コールしていたが、やがて桐山が電話に出る。
「はい、もしもし桐山です。」
なんだか少し眠そうだ、
「なあ桐山、とりあえず確認するけど、お前は今誘拐されているのか? あるいは何かしらの事件に巻き込まれてはいないか?」
冗談口調ながらも念の為確認する。
「はあ、まあ一応無事に過ごしてますけど。 どうかしました? ついに精神を病ってしまいましたか?」
「お前に言われたくないわい。 だいたいお前が変なメールよこすから、気になって電話したんだよ。 なんでパスタとドリンクで幸せになったんだ? 新しい宗教の勧誘文句か?」
光一の言葉にしばらく考えていた桐山だったが、
「ああっ! 昼間に送ったメールの件ですか? 反応遅いですね?」
どうや桐山のメールはセンターで止まっていたらしい。
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