5日だけの二人
ユカの表情はどこか辛そうではあったが、ミカを自分の妹だと言った時には、目の奥に強い意志のような者を光一は感じた。
「だとすると、本人は何も知らないんですか? 気がついたら病院だったと?」
「はい、きっとあなたもミカから聞いた事があると思いますが、本人の記憶は本人が話す通りの内容なのです。ちなみに、私達が葬儀を行った人物もミカです。まだ遺骨を墓地に持って行ってなかったので、念の為DNA鑑定をしたんです。万が一にも別人だったら大変ですから。もちろん結果はミカ本人のものでした。」
戸籍上はどうなってるんだろ? いろいろ気になる光一だったが、今は他に聞かなきゃならない事がある。
「今のミカを以前と変わらずに大事にしているんですね。それでも何かがあるんでしょう? だからこそ、こんなに真剣な話になるんですよね? 写真以外で何か特別な現象が起こっている。そうですね?」
ずっと手に持っていたカメラを再度見る。もちろんディスプレイの画像は同じままだ。 ユカはゆっくりと頷く。
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