５日だけの二人

買い物を済まし店を出た二人。広いショッピングモールの中をふらふらと歩いていると、
「ねえ、そろそろお腹すいてきたよ。 ご飯にしようか？」
若干テンションの下がり始めたミカが、光一のシャツを掴んで言った。 お腹がすいたり、眠くなるとテンションが下がる。 こうゆうところはまだまだ子供だな。 そんな事を考えながら光一は、
「そうだな。 何が食べたい？ ここなら何でもあるぞ。」
「あさり以外なら何でもいいけど…、 あっ、そうだ、ハンバーガー食べたい。もう少しでポイント貯まるんだ。」
ミカはバックの中から紙切れを数枚取り出した。 それは大手ハンバーガーチェーン店が配っているポイントカードで、いくらか集めると記念品と交換できる代物らしい。
「そうか、ならハンバーガーにするか。」
光一はそう言うと、ミカの手を引いて歩き出した。
「ありがとうお兄ちゃん。」
ミカは光一の腕に腕を絡ませながら、嬉しそうに笑う。
その後二人は実に様々な話をした。ミカがあさり嫌いな事や、身長が低い悩み等。