抱きしめてくれる?
「ここ田舎でしんどいけど大丈夫?
コンビニも自転車で1時間かかるし
学校もクラス替えもないし
唯一の学校の楽しみは席替えかな
でも近くに川もあるし
自然的には嬉しい事かもね!」
「私静かなとことか
自然好きだから大丈夫だよ!
うわっ!!!!!!!!」
ゆりかちゃんと話していると
川の方から水が飛んで来た。
「もう!!!!またゆいとでしょ!
いいかげんにしなさいよ!」
「またお前かよ…。
わかったって!
わざとじゃないんだ!」
「またってなによ!またって!
誰かにかけようとしたんでしょ!」
「だから…違うって言ってんだろ!
早くどっか行けよ!」
「まず私にかかったんじゃない!
真子ちゃんにかかってんの!
謝りなさいよ!」
「え⁉真子ちゃん?」
可愛い顔して
草の向こうにいる
私に水をかけた人に怒ってる…。
相手は男の人?
川は草で隠れていて
姿はなんも見えなかった。
すると草から
黒髪で背の高い男の子が出て来た。
「おー!君が真子ちゃんか!
久しぶり!
まっ昔の事だから
あんまり覚えてないけどね!
ごめん!川で遊んでたらかかって!」
「うん、大丈夫」
「なにその態度!私と全然違う!
もっとさ弟らしい態度出来ないわけ?」
「弟…」
「おう!俺はこいつの弟のゆいと!」
言われてみると
たしかに…目が似てる…。