隣の席のキミが好き
「志摩こそ、急に立ち止まんな」



「喜べ、お前が大好きなヤツも同じクラスだ」



気付けば体育館の前までやってきていて、掲示板に張り出されたクラス表を、志摩が指差している。



俺のクラスは、A組だ。



誰のことを言ってる?



俺のことを大好きなヤツはたくさんいても、俺が大好きなヤツなんて……。








「げっ!!」



「よかったな~、キラキラ王子様。これから毎日楽しくなりそうだな。ハッハッハッ」



バカにしたように、志摩が笑う。



俺の笑顔がキラキラしているらしく、中学のときに周りの女子がつけたあだ名だ。



だけど志摩がそう呼ぶときは、大体嫌味として使われる。



さ……最悪だ。



なんでよりによって、アイツと同じクラス!?




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