隣の席のキミが好き
「うるせぇ、それ以上言ったらぶっ殺す」



「怖っ。みんな~、見て下さい。キラキラ王子の本性がここに……ぎゃっ!!」




「うっせー」



志摩の足を思いっきり踏むと、後ろに飛び退きそれ以上は何も言ってこなかった。



別に本性とか、どーでもいい。



イラッとすれば舌打ちもするし、毒も吐く。



こういうところを隠してるわけじゃねーけど、



普段の俺は女子に優しいキラキラ王子でいたい。



だってその方が、平和だろ?








「青葉く~ん。こっち向いて」



ちょうど近くにいた女が、俺を呼び止める。



同じ中学出身ってだけで知り合いでもないけど、条件反射で笑顔を見せると、突然写真を撮られた。



「勝手に撮るなっていつも言ってるだろ。お前も一緒じゃなきゃ寂しい」



女の肩を抱けば、感激し過ぎて今にも倒れそうになっている。



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