隣の席のキミが好き
「いや……俺はみんなのモノだから。まだ、誰のモノにもならないよ」




「きゃーっ。やっぱりそうだよね!?よかったぁ~」




女子がきゃあきゃあ手を取り合って喜んでいる。




ホントにモテるんだぁ……。




そうだよね、これだけカッコいいんだもん。




なのにあたしの王子様になってください、だなんて。




顔から火がでそうだ。




俯いていると、誰かがあたしの隣に立った。




「ちょっと、いい?」




顔を上げると、側にいたのはあたしに後ろ姿が似ている、一番前の席の女子だった。














えっ!?




驚いている間もなく、グイグイと引っ張られ教室の外へと連れだされる。




「あ……あのっ、あたし」




「間に受けちゃダメよ?アイツのアレは、一種のパフォーマンスだから」




「え……」



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