隣の席のキミが好き
「ありがとう。あたし、本気にしてないよ。あれが冗談だって、気付いてたから~!アハハ」



思いっきり笑いとばした。




「そうだったの!?だからあんなこと言って……そうなんだ。あたしはてっきり、本気にしたんだと思った」




「ううん、ノってみたの~。だって、王子に姫とかありえない~。アハハハハ……」




超本気にしてました!なんて、絶対に言えない。




「だよね。でもよかった。中学のとき、青葉の言葉に騙されてずっと想い続けてた子もいたから」




「そうなんだ。あたしは大丈夫だよ」




「そっか。モテそうだもんね、彼氏もいそう」




ま、まさか!




「いないよっ。全然モテない」




「ホントに!?」




「うん」




「ノリで答えなくてもいいよ~。ホントはモテるんでしょ?」




あたしだって、ノリであって欲しい。




悲しいけど、正真正銘の事実です。















相沢さんと教室に戻り、そのまま彼女は自分の席へ。




そういえば、ホントは青葉くんの隣だったんだよね。




青葉くん、どうして志摩くんと席を替わったのかな。




相沢さんによると、




あたしに運命感じたって言ったのは、冗談だろうし。



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