隣の席のキミが好き
「替わってもいーけど」




「ああっ、だけど先生にバレちゃうよね」




「志摩、目が悪いんだよな。一番前の席がいいっていうはず」




「そうなの!?」




「そ。俺も、鈴木のとなりが……」




「え?」




となりがいいよ!




って、言えなかった。




なんだよ俺、いつもの調子だせよ。














「俺もニコニコしてるヤツの方が好き。俺ら、気が合いそーだな……」




これが、今の俺のせいいっぱいだー!




でも目を見て言えねぇ。




やたら、ドキドキしてきた。




気にするからこーなんだよな。




いつも通り、いつも通り……。




軽く微笑んで見せると、鈴木も笑った。




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