隣の席のキミが好き
休憩時間になって、青葉くんは他の女子に連れられてどこかへ行ってしまった。




だよね~、これが当然。




戻って来たと思ったら、あたしの席に何かが置かれた。




ん?




「これ、ついでだから買ってきた」




「えっ」




目の前には、笑顔の青葉くんと、机の上に置かれたジュース。




「こんなの、もらえないよ」




「買って来たんだから、返すなよなー。金、余ってたし。ついでだ、ついで」




そんな…。




といいつつ、あたしの手にはしっかりと青葉くんからのジュースが握られている。




嬉しい!




これは、あたしも奢るチャンスだよね。




勇気を振り絞って、言ってみよう!

















「今日のお昼、あたしに奢らせて!!」




「あー、悪い。他のヤツと約束してて」




ショックー!




見事砕け散った、あたしの純情。




仕方ないよね、こうなる運命だったんだ…。




調子に乗るのもいい加減にしよう。




そのまま笑顔を返したあと、




無言でジュースを口に含むあたしだった……。




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