隣の席のキミが好き
「高校入学を機に、やめろっつったんだぜ俺は」




志摩が口を尖らせている。





「そう言いながら、俺のこのキャラが好きなんだろ?志摩~」





「なわけあるか!迷惑してんだよ!!」





「誰かひとりわけてくれ~、なんで志摩がモテんだよ!!」





中学のときのメンバーが志摩の肩を揺らしている。





「俺のはモテてるんじゃなくて、青葉が手に入らないから志摩でいっか的なのが見え見えなんだよ!!だから嫌なんだって」




「なるほどなー。やっかみか」




「違~う!!」













俺がカツ丼を食ってる間に、志摩と他のメンバーが盛り上がってる。




志摩はいつもこーいう役目だよな。




この隙に、いつも俺は楽させてもらってる。




さっさと切り上げて、教室に戻るか。




早く席に戻って、鈴木の顔が見たいしな。



< 82 / 127 >

この作品をシェア

pagetop