隣の席のキミが好き
ふたりで校舎を出て、裏手にまわる。




ここはちょうど廊下や教室から死角になって、誰にも気づかれなさそう。




ホントにサボることになっちゃった。




地面に座りこんだ青葉くんに合わせて、あたしもとなりに座った。




って…




あたし、なにやってるんだろう!




勢いでサボったものの、入学早々こんなことっ。




しかもふたりでいないし、あとでみんなに怪しまれそう……。










「ゴメン。俺、なんも考えてなかった。彼氏いるのにな……」




「へ、彼氏?」




「今朝……」




今朝って?




「えっ……前田くんのこと?やだ~、彼氏じゃないよ!!」




「彼氏……じゃない?」




「そうだよ、中学のとき同じクラスだったの」




「遊ぶ約束してたよな?」




いつ聞かれてたんだろ!




けど、ホントそれって誤解だよ。




「クラス会があるの。その話してただけ。あたしに彼氏なんて!いるわけないよ~」




「あー、マジ……へー…」




青葉くんは、驚いている。




そうだよね、モテる青葉くんからしたら、




中学のときに付き合ってないなんて~って感じなんだろうね。


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