昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!
だから、毎日かかさず撫でている。
ポメちゃんもあたしに懐いてくれていて、いつもあたしを呼んでくれる。
まあ、ポメちゃんがあたしを呼ぶ時にはもう、あたしはポメちゃんの目の前にいるんだけど。
けれど、今日はそんなことすら彼のせいで忘れていた。
「ポメちゃん!」
あたしは、急いで土手から駆け下りた。
そして、ポメちゃんのいる河川敷へ。
「あいてててて・・・」
駆け下りてから、そういえば足捻挫していたんだったと思い出すあたしはやっぱり生粋の馬鹿らしい。
「くぅーん」
「心配かけちゃったね、ごめんね、大丈夫だよ」
あたしはポメちゃんの頭を撫でた。
気持ちよさそうに目を瞑るポメちゃんに、元気をもらう。
「ねぇ、ポメちゃん。あたし、どうかしちゃったみたいだよ・・・」
あたしは、ポメちゃんに話しかけた。
「くぅーん?」
ポメちゃんは、少し不思議そうだ。
「そりゃ、分からないよね・・・よし!」
あたしは気合を込めて立ち上がる。
「もうそろそろ行くね!ありがと、ポメちゃん!またねー」
あたしは、ポメちゃんに手を振った。
ポメちゃんは「わんっ」と言って、送り出してくれた。