昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!








「・・・・・・多分、慣れてないからだな」

ポメちゃんと別れてからも、あたしはずっと考えていた。



それで、出た答え。

今ドキドキしているのは、あたしが慣れてないからだ。


「はぁ・・・」

あたしは、ため息を吐いた。

答えが出ても、やっぱりドキドキは変わらないみたいだ。



そうこうしてる内に、学校に着いた。
あたしは校門を通る。

「あ・・・・・・」

その時、あたしの隣をまた、石鹸の香りが通った。

彼はどうやら、あたしに気づいてないみたいだ。
スタスタと前を歩いて行く彼は、やっぱり全てをシャットアウトしてるようだった。

みんなが、彼を見て振り返る。

でも、彼はそんなこと気にしないようだった。


ああ、そういえば。

『どうでもいいし』

彼の言葉を思い出した。


・・・カッコ良かったな。

一気に、彼の顔、うなじ、髪を思い出した。


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