昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!



「え?」

なんで?


彼は、じっとさっきまでいた場所を見つめながら、話す。

「ここは、あるヤクザの縄張りだ。俺は、そのヤクザとは関係ない。ただ、バイト先がここにあるからここにはよく来るんだけど・・・」

や、ヤクザ・・・。

「ヤクザと関係のない人間が、大声を出して目立ってみろ。すぐにあいつらが来る。・・・場合によっちゃ、なにされるか分かんねえよ」



・・・いや、恐い。

マジで恐いパターンだ!!


ヤクザの縄張りとか、信じらんない!

なにされるって・・・殺されるよ!

そりゃ、縄張りを汚されたら怒るかもしんないけどさ!


「・・・ね、ねぇ。その・・・人達って来てたりするの?」

「いや、来てない。けど、色んな奴が俺らを見てた。もしかしたら・・・あっ」

彼はそこまで言うと、口を閉ざした。


え、なにその反応?
不安になるじゃん!

「ちょ、なにかあっ・・・」

「ヤバい、来やがった」

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