昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!
「うわぁ、気持ちいい風」
「だろ?・・・なあ、お前さ、動物好き?」
「え?」
お弁当箱を開けるあたしに、彼は唐突にそう聞いてきた。
「あ、うん」
なんで突然、そんなことを聞くんだろう?
不思議だったけど、とりあえずそう返事をする。
「そっか、よかった。・・・おーい!」
彼は、屋上の端の方に呼びかける。
あたしは、彼が呼びかけた方を向く。
・・・すると。
「んにゃー」
「え・・・」
端の方から、小さい・・・多分子猫、が顔を出した。
その子は、あたし達に近づいてくる。
「・・・学校に住んでるんだ。ミーコっつうの」
彼はそう言いながら、彼の膝の上に乗る子猫・・・ミーコを撫でた。
あっ・・・。
トクンッ、
そんな音が聞こえた。