昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!



だから、最近は毎日柊を誘っているんだけど、

「ばか、何回言わせるの。誰がカップルの間に入り込んで昼ご飯食べるのよ。あたしのことなんて気にせず一緒にいる時間を楽しみな」

って、毎日断られる。

あたしと凌我の関係を疑っているくせに、こういうところは妙に気を遣ってくれる。
なんだかんだ優しい柊が、やっぱり大好きだな。

「分かった・・・ごめんね」

「そう思うなら、さっさとデートの計画決めなさい!」

「は、はい・・・」

それは勘弁、なんて言えなくて、あたしはいつもは楽しみな昼休みが来ないことを祈るしかなかった。











「どうしたんだよ、何も食ってねえじゃん」


昼休み、来ちゃった。


いつも通り屋上で二人と一匹でお昼ご飯を食べているけど、今日は凌我に伝えないといけないあのことに緊張しちゃって、食事が喉を通らない。

凌我をちらっと見ると、あたしをじっと見つめる凌我とその傍らでミーコが甘えたように凌我にすりすりしているのが見えて、いつも通りじゃないのはあたしだけなのかと変に落胆する。


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