昨日、学校一の不良に壁ドンされちゃいました!


「いやあ、まあ・・・ははっ」

「何か言いたいことでもあんの?」

うっ・・・

凌我にそんなつもりは一切ないんだろうけど、睨むような目つきで見られると怖くて何も言えない。

「・・・別に、何もないです」


ごめん、柊。
あたしには彼をデートに誘う勇気なんて怖すぎてありません!

あたしは目を逸らしてご飯を一口頬張った。


「なんだよ、その反応。ムカつく」

凌我は不満そうに卵焼きを口に入れた。

凌我と付き合うようになってから、あたしは凌我の分のお弁当も持ってくるようになった。
いつもパンばかりじゃ健康に悪いと思ったし、そうすることで凌我も少しはあたしに心を開いてくれるんじゃないかって思ったから。

でもさすがに凌我分までお母さんに作らせるわけにはいかないので、お母さんには花嫁修行と言って、あたしは自分と凌我のお弁当を毎朝作っている。
それを言った時お母さんに言われた『優乃はお嫁さんになんて行かせられないレベルの料理の腕じゃない』という言葉は、ほんとにほんとにムカついたけどね!

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