猫の世界と私
エピローグ
白い日差しが窓から差し込む病室。
季節は寒い冬。見える木々に葉はなく、骨組みの枝だけが見えている。

風は当然冷たく、窓はくもり、外の寒さを感じさせる。



「やっぱり、外は寒いよね…」



目を覚ました未来は、病室の窓へ手を伸ばした。
その手を一人の手が止める。



「寒いから、止めたほうがいい。風邪引いたらどうすんの?」

「やっぱ、そうよね…」



心配そうに声を掛ける瑛祐の手を、未来は静かに自分の手で覆い、笑顔を向けた。
未来の笑顔に戸惑いながらも、瑛祐は目を逸らさずに不器用な笑顔を返した。

思わず未来は、瑛祐の笑顔に笑ってしまう。
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