猫の世界と私
それから一ヶ月後。
無事に退院を終え、未来は清々しい気持ちで駅に立っている。

ここで待っている人物は、ただ一人。

瑛祐の姿を待っていた。

今日はデートの日。デートの場所は遊園地。
観覧車は勿論、その他のアトラクションも当然楽しむつもりでいる。
時間は気にすることなく、未来は瑛祐との時間を楽しむことにしていた。



「ごめん、数分遅れた!」



慌てたように走ってきた瑛祐を、未来は笑顔で待ち受ける。



「数分でも遅刻は遅刻」

「厳しいな」

「ふふ…冗談だよ。ほら、行こう」

「そうだな」



一時間半の時間を使い、瑛祐と未来は遊園地へと辿り着く。
駅に降りた途端に背伸びをした瑛祐は、少し疲れたのかもしれない。それは未来も同じだったが、未来には別の思いが今回の場所には込められていた。
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