°°ワガママの果て°°
あっという間に過ぎていく時間…
あと少しで今日が終わる。
わたしはコンクリートの段差からピョンと降りた。
「帰る♡」
繋いだ手はそのまま…
2人は立って向かい合う。
「雪降るかなぁ?♡」
「俺、雪降るとお前思い出す…」
「えっ!?わたしも!!♡
悟くん思い出す♡
だから雪すっごく好き…」
見つめ合う瞬間はわたしの好きな時間。
”世界中に2人きり”
2つの影が1つに重なっていく。
”またね”のシルシ。
それぞれの家へ向かって
2人は長い一本道を対極に歩いて行く。