°°ワガママの果て°°
”ごめん…もう会えない…
連絡もとれない。”




ホテルの部屋の窓を開けて
冷たすぎる空気に包まれながら
打ち込んだ文字を見返した。



何も事情を知らない悟くんは
突然こんな返信がきて何を思うかな…




送信ボタンに指を近づけると
ポタポタとこぼれ落ちる涙が
画面を濡らしていく…




「ごめんね…悟くん…ごめん…ごめん…」








適当な嘘をついてこの期間を乗り切ればそしたらまた一緒にいられるけど…


でも、この先もまた偽りを重ねていくことになる。
その度悟くんを傷つけることになる。




打ち明けられない真実も、
どうすることも出来ない
お互いの家庭環境の違いも…
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