°°ワガママの果て°°
「はぁぁっ!?やめちまえそんな女!!ふざけやがって!!」




休憩中の現場に響き渡ったデカい声は恭平先輩の声。



仕事中あまりにも動きが鈍い俺を心配して”何かあっただろ?”と声をかけてきた先輩にザッと事情を話した。
そして今、
先輩の中の何かが壊れたように荒々しく怒り出した。



「悟…まじでやめたほうがいい!
毎回毎回わけがわからねぇ…
ケンカしたわけじゃないんだろ?」



「してないっすよ!前の日40分くらい会って…”またね”っていつも通り手振ってたし…」


「ますます意味がわからねぇ!
普段から急に呼び出したり、急にもう会えないって言ってきたり、かと思ったら離れたくないって戻ってきて……でも付き合うことは出来ないってか?もう笑えてくるぜ…
悟!女はな星の数ほどいるんだよ…
忘れろ…そんな女忘れちまえ!!」



「アイツ星好きなんすよね…」



「はっ??」



「1番になれないんすかね…俺は…」



「はっ?……さ、と、る?俺の話聞いてた?」



「聞いてましたよ!本当に先輩の言う通りです。わかってはいるんすけどね……もう少し待ってみます…」






わかってる。
わけのわからない女だという事も
他にたくさん女がいる事も。




先輩は呆れた顔でため息をひとつ吐いてアイツについての質問を続ける。
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