°°ワガママの果て°°
「お母さ~ん!!こっちこっち!」
病院の受付で手続きを済ませたわたしは母を駐車場近くの待ち合い室まで連れてきた。
母の入院から約2ヶ月が経った今日、
やっと退院の日を迎えた。
本当はもっと早く退院出来たけど、
世間には階段から落ちた事になっている為父が主治医に無理を言ってのこの長期間だ。
入院初日…
あの決断をした事によって待っていたのはもちろん辛くて痛い日々で…
それを押し殺すかのように看病
仕事、家事に没頭する毎日を送った。
親に認められたい。
その一心で駆け抜けた日々は
側から見ればたった2ヶ月ごときと思われるかもしれないけど、
わたしにとっては年単位の期間に感じたと言っても大袈裟ではない。
それは紛れもなく…
悟くんという大きな存在を自ら手放したから。
「退院の日だって言うのにこんな大雪でお母さんって本当運が悪いねっ」
「本当よ!お父さん運転大丈夫かしら?無事迎えにくるかしらね?」
まだまだ降り積もって行く雪を見ながら今日も心に想う…
一瞬も、ほんの一瞬も忘れた事なんてなかった。
常に心(ここ)にいた悟くんのことを。
病院の受付で手続きを済ませたわたしは母を駐車場近くの待ち合い室まで連れてきた。
母の入院から約2ヶ月が経った今日、
やっと退院の日を迎えた。
本当はもっと早く退院出来たけど、
世間には階段から落ちた事になっている為父が主治医に無理を言ってのこの長期間だ。
入院初日…
あの決断をした事によって待っていたのはもちろん辛くて痛い日々で…
それを押し殺すかのように看病
仕事、家事に没頭する毎日を送った。
親に認められたい。
その一心で駆け抜けた日々は
側から見ればたった2ヶ月ごときと思われるかもしれないけど、
わたしにとっては年単位の期間に感じたと言っても大袈裟ではない。
それは紛れもなく…
悟くんという大きな存在を自ら手放したから。
「退院の日だって言うのにこんな大雪でお母さんって本当運が悪いねっ」
「本当よ!お父さん運転大丈夫かしら?無事迎えにくるかしらね?」
まだまだ降り積もって行く雪を見ながら今日も心に想う…
一瞬も、ほんの一瞬も忘れた事なんてなかった。
常に心(ここ)にいた悟くんのことを。