°°ワガママの果て°°
あんなに泣いて決意した悟くんとのさよなら…
たった2ヶ月連絡するのを我慢出来ただけで…
強くなった。なんて思い込んでいた。





ザクザクザク

音を立てながら雪の中を進む。

バカみたい
バカみたい
バカみたい





自分の弱さに、ちっぽけさに
ポタポタ落ち続けている涙を拭きながら、行くあても無くなく進んでいた。





「キャッ!!もぉ……なんで…」



この雪道の中をパンプスで歩くなんて
間違っているのはわかっている。
案の定雪に足を取られひざまずく形で転んだ。




「痛い……もう嫌だよ…何もかも嫌だ………悟くんに会いたい……」






苦しい時、辛い時…
一番に浮かぶ顔。
それは昔も、今もかわらない。
悟くんの顔。

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