怨ーline
 「彼女を追い出した本当の犯人はきっと私ね。私が仕掛けたのよ。彼が転校したいって言うから、彼女を見つめろってね」


「何故?」


「彼ってイケメンでしょう? 誰にも取られたくなかったの。特にアナタにはね」

由衣は私を天然だと思い込んでいたようだ。


私の本性に気付いた由衣が目が鋭く光っていた。


「覚えてる? 川に帽子を投げ込んだこと……あの子は彼の妹だったの。そして拾ったのは私のお祖父ちゃんだった。お祖父ちゃんに土下座までさせたアナタを許せなかったの。拾った携帯を見てビックリしたよ。怨ーlineがお祖父ちゃんの携帯から掛けことを知って……」


「携帯を盗んでやったオッサンに恨みがあったの。私を職員室に連れて行って恥をかかされたからよ」

由衣は又自分を正当化させていた。


「私はアナタが考えるとほど天然じゃないわ。私のことまでバカにした報いよ」

私は力強く言い放った。


「だってあれは私が悪い訳じゃ……」

それでも由衣はまだ自分を正当化させようとしていた。




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