君物語~恋は嵐のようにすぎる~
「……音衣香…」
つい、呟いてしまった。
まぁ、それも仕方のない事なんでさァ。
元は、好き同士恋人だったんでィ。
「あぁー!ちょうど良かった、お巡りさん!こいつ、自分からぶつかってきたくせに私からぶつかってきたって言うんです!」
気づいてねェのか?
仕方ねェ。
相変わらずS心くすぐる奴。
「はいはい言い訳は、分かったから詳しくは、屯所で聞かせてもらいまさァ。」
彼女に手錠かける。
「え、えぇぇ!!ちょ!なんで、私が!?」
「へっ!ざまぁみろ!」
相手のやつは、勝ち誇ったように言った。
それにムカついてしまった。
「テメェは、そのまま死刑にしてやろうか?」
「ひっ!」
テメェが、ざまぁみやがれ。
音衣香を野次馬共の中から引き出し、土方さんの元へ戻ってきた。
「総悟、この女か?原因。」
「違いまさァ。原因の奴は、逃げられちまったんで、代わりに逮捕してきたんでさァ。」
「はぁあ!?てめっなんで関係ねぇ奴を逮捕してんだよっ!早く外してやれっ!」
「そうだよ!総悟!外せっ!」
「なんでィ気付いてたのか。面白くねぇ。」
さっきまで思い切っし他人面だったじゃねか。
面白くねぇぜ。