先輩とアタシ
『‥‥?』
じっとアタシを見つめて先輩が言った。
「小夜ちゃん‥‥?身長いくつ?」
『んっと‥‥151センチです!!1センチ伸びました!』
自慢げにアタシは言った。
「‥‥乗れるか?」
ウーンと考えながら、サドルを下げる先輩。
「これで限界‥乗ってみ?足着く?」
『んっ‥‥///』
「ギリギリ着いてないけど‥まぁいっか!(笑)」
少し浮いてる足。
ハンドルを掴む手が熱い。
先輩いつもこれ乗ってるんだ///
ここ握ってんだ///
「転けんなよ?」
と、アタシの鼻を摘んだ。
『ん゛っーーぃーっ///』
「ははっ♪小夜は、本当飽きないね!可愛いっ。」
可愛いって‥///
心臓やばいよ‥‥///
一向に離してくれない先輩。
『んぎぃー‥///』
必死に足をばたつかせる。
「ごめんごめん♪許して小夜?(笑)」
『‥‥はぃ‥///』
「じゃあ、みんなたぶん集合してるから、オレらも行くぞ!」
さっきまでのイタズラをするような顔ではなく、真剣な顔の先輩に、再び胸をときめかせ、漕ぎれない自転車を一生懸命に漕いで、玄関を目指した。
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