先輩とアタシ


「は?」


巻いた髪の毛を指に絡ませている本間さん。


子供っぽい?


それが小夜の可愛いところだ。


すぐ顔を赤くするし、すぐ泣くし、嬉しいときは素直に喜んでくれる。


「なんかオシャレしてるって感じも無いし。だいちゃんのために努力とかしてない感じ〜。」


何言ってるんだコイツは?


オシャレなんかしなくても、小夜は十分可愛い。


それにオレのために努力なんて、別に望まない。



今のままの、ありのままの小夜がオレは大好きなんだ。



「あんたいい加減にしろ。小夜のことをどう思うかは、オレの勝手だ。
それ以上言ったら、女だからって許さないから。」


そう言って、本間さんを突き放した。


「ひっどい!ちょっと格好良いからって何よ!」


ふんっ!といった感じで、走って言った。



本当にウザいやつ。



そんなことよりも、小夜‥‥。



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