先輩とアタシ



そんなことを考えていると、余計涙が出て来る。

隣の席の司くんに「泣きすぎでしょ?」と、笑われてしまった。

司くんとは、最近やっと普通に話をするくらいになったんだ。

『ぅ゛るさいぃ〜!』と小声で言い返してやる。

卒業式が終わってからは、3年生に花束をプレゼントして、少しお話をした。

その場でも涙、涙のアタシは、鼻まで真っ赤だとみんなに笑われてしまった。

部活も今日は、お休みで、いつも通り玄関で先輩を待ってたアタシ。


遅いなぁって思っていると


「小夜ちゃんだよね?」


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