シャボンの中の天使


祖父のその返答が気にくわないらしく、望は頬を膨らませた。


「お父さん。答えて貰えないから、望が怒ってるよ」


小さいけど、くりんくりんの目に涙をためた望は、わたしを見つめている。


だけど、父はわたし以上に厳しかった。


「その答えは、お前が教えてあげなさい。朝子」

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