シャボンの中の天使
望のあの質問を受けてから、3ヶ月。
まだ答えは、出ていない。
夜、真っ暗な部屋のなかで、月光が窓からこぼれ、望の寝顔を微かに蒼白く照らす。
瞳を閉じると、望の顔は、夫にそっくりだ。
口を半分開けて寝てるのは、葉菜も一緒。
こうして、いつも、望との生活のなかに、夫と葉菜の面影を探している。
「ん……」
小さな声をあげて、望が細く目を開けた。
「望……?」
わたしの顔を認めると、望は目を擦りながら起きようとした。
「ママ……おしっこ……」
「お。えらいね。おもらしする前に、起きれたね」
わたしは、まだ寝起きでフラフラの望を抱っこしてトイレまで連れていった。