イージーラブじゃ愛せない
それでも。
ガマンできなくて半ば押し倒すようにベッドに寝かせ、服を剥いで行く俺の手を胡桃は止めなかった。
黙って俺の愛撫を受け入れて、素直に身を捩る。
ずっと友達だった胡桃がだんだん女の顔になっていくのは、メチャクチャ照れくさくてそれ以上に興奮した。こんなに頭に血が上ったセックスは初めてかも。
全然余裕なかった。
終わってから、もっと優しくすれば良かったとか、ヘタクソって思われてたらどうしようとか、グルグル不安になったけど、胡桃からダメ出しが出る事はなく。
ていうか、終わって余韻に浸る間もなく胡桃はスヤスヤと眠りこけてた。
……そういや今日は眠いってずっと言ってたもんなー。
でもちょっちこれは淋しい。さすがに。
何回か頬や唇にキスを落として目覚めないかと試みたものの、全く起きる気配はなく。
俺はあきらめて胡桃の柔らかくてあったかい身体を抱きしめながら眠ることにした。