イージーラブじゃ愛せない
「……あのさ、俺たち付き合ってるんだよね?」
幾らなんでも冷たすぎる胡桃の態度に、俺は恐れていた事を口にせずにはいられなかった。
そして、そのイヤ過ぎる予感は的中する。
「……え?付き合ってないけど?」
「えええーー!!?」
あれ?昨日のあれって夢?幻?俺、酔っ払って幻覚見てたのかな??
って、んなワケあるかーい!!
「なんで!?俺、きのう告ったよね?んで、ああいう事したって、OKって意味じゃなかったの!?」
俺、なんか間違ってるかな。常識的に考えてこれはOKだと思うんだけど違うの?
すんげー戸惑ってる俺に「声がでかい」と一睨みすると胡桃は少し考える素振りをしてから
「んー……勢いに押されたっていうか?」
信じらんないくらいアッサリとそう言った。
「はぁ!?押されたって何それ!?」
「昨日眠かったし。あんま頭回ってなかったからなぁ」