イージーラブじゃ愛せない
●終章ハッピーラブ●
●終章ハッピーラブ●
誰より大切な『友達』が『妻』になったのは、俺が福井に行って3ヶ月後の事だった。
早いっしょ。善は急げってね。っつっても、婚姻届を出しただけなんで、式なんかは当然まだなんだけど。
俺がプロポーズをした時、胡桃は笑っちゃうほどポカンとした顔してさ。『あんた何言ってんの』なんて、お決まりのクールな台詞返されたけど。
でも俺が『本気』っつって短くなった髪を撫でたら、子供みたいに泣き崩れちゃった。
すんごい泣く子だったんだよ、胡桃って。今まで頑なに泣き顔見せなかった分、涙いっぱい溜まってたんだろうな。良かった、ようやくちゃんと泣かせてあげられたよ、俺。
だって。お互いどうしようもなく好きで、もう他の誰かじゃ駄目で、そんでやっぱ離れたくないんだから、これはもう答えはひとつしかないでしょ。
不安が無かったって言ったらウソになる。けど、無理をしてでも胸を張ったら、結果は本当にちゃんと後から付いてきたんだ。