イージーラブじゃ愛せない
甘くて熱い夜は進み、すっかり溶けた身体にジョージが挿って来ようという時だった。
直前で突然動きを止め、ジョージがじっと私の顔を見つめてくる。
なんだ?と思って見つめ返してると、ジョージは何かを考えてる様子で「えーと……なんだっけ……」とゴニョゴニョ呟き、突然「あ、そうだ」と何かを思い出したようだった。
そして、再び私を見つめるとやたらと目力を籠めて
「……さあ、俺の愛に溺れてごらん?」
おっそろしい台詞を吐き出した。
「ぶはっ!ぶははははは!!似合わないーー!!」
そのキザい台詞はプレジデント☆プリンスの王子社長のキメ台詞で、たしかに私は有川ボイスでそれがアニメで流れる度にウットリしてたけどさ。
「や、やめてあはははは!こんな時にお腹よじれるあははは!」
「胡桃笑いすぎ。いや、俺も言ってみてさすがにどうかと思ったけどさ。ちょと真似してみたかったの」
いやいやいや。やっぱりこんなの現実の男に言われてもギャグでしかないわ。
あまりに笑いすぎて、ジョージは拗ねちゃうし、さっきまでの盛り上がってた気分もすっ飛んでしまったけれどさ。