《短編》もう一度お前を愛せたら...
俺と桃香ちゃんは急いで病室に入った。


麻美の髪は副作用で抜け落ちていた。


俺は、麻美の左手を握りしめた。


麻美の顔が段々と青ざめていくのが分かった。


意識があまりない麻美。


麻美は口を開き、俺に訴えた。


《どうして病気は私を選んだのかな...?》


その言葉を聞いた時、俺は人生で始めて心の底から泣いた。
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