さよならブルー

「何で？」


「え？」


「遅刻の原因」


あたしは１時間目の後、その授業を受け持っていた先生に言われて職員室に来ていた。


あれからのろのろと歩き続けた結果、あたしが学校に着いたのは授業が始まって１０分が過ぎた頃だった。


目の前の担任は、イスに浅く腰かけて背もたれがしなるほどもたれかかり、面倒そうにコーヒーを飲んでいる。


一応、最近になって校内は全面禁煙になったはずなのに、近づくとかすかにコーヒーに混じって煙草の匂いがした。


洗濯のしすぎで少し色褪せたよれよれの紺のポロシャツに、カーキのカーゴパンツというラフな格好。


足元は白の靴下に黒いサンダル。


靴下にサンダルは、やっぱりちょっと変じゃないだろうか。


そんな余計なことを思いながら、あたしは来る途中で具合が悪くなったんだと答えた。


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