さよならブルー
中学に入学するとすぐに、周りの子たちは友達を作ることに必死になった。


近くにいる子や気に入った子に積極的に話しかけて、自分のことを話し、相手のことを探る。


まるで「これでこれからの3年間どう過ごすか決まる」と言わんばかりの勢い。


煩わしい。

同じ年の子になんて興味ない。


そんなことを思っている人間に当然友達なんてできるわけもなく、一週間も経つ頃には、あたしはあっという間にクラスで浮いた存在になっていた。


休憩時間でも、やることがないからいつも席についていた。


もしかしたら、あたしはひどく退屈そうに見えていたのかもしれない。


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