さよならブルー
「野球部…」
「うん。野球部」
「へ〜…」
アオイはあたしの言葉に気のない返事をしながら、しばらくの間、唇を歪めた難しい顔で、じっとあたしの足下を見ていた。
男子にしては長いまつげが、顔にうっすらと影を落としている。
あたしはどうすればいいのかわからず、ぼんやりとアオイの顔を眺めていた。
沈黙が気まずい。
こういう時、なんて言ったらいいんだろう。
この場を終わらせるような、気の利いたことが思い浮かばない。
早く行ってくれたらいいのに。
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