天然愛され彼女と…俺の生活。
すると、透明の体は必然的に俺に抱きつく形になった。
「えー?君のだったんだぁー?」
ニヤニヤと笑い、透明を見つめている。
「…」
「僕のだよ。お兄さんは誰ですか?」
透明はの肩がビクリと震える。
俺はぎゅっと透明の肩を抱きしめる。
「うーん…?敷いて言えば…彼女の過去を知る男ってか?」
ニッと笑う男は透明の腕を掴もうとした。
俺はキッと睨みあげて、その手を掴まれる前に払った。
透明の過去を知ると言う男。
「俺のだって言っているだろう。透明にさわんな」
俺は透明を自分の後ろに隠す。
誰なんだこいつ。
「や、やめてよっ!もう邪魔しないで!」
透明が叫んだ。
声は震えていて…男に向こうへ行け、と言わんばかりに睨みつけていた。
「お兄さん、早く行った方がいいよ」
俺はいつもより低い低い声で、静かに言い放った。
「ふーん、そっか。彼氏さんは彼女の過去を知らないんだね。彼女が殺人鬼なのにねぇー、透明」
さ、殺人鬼?
俺は思わず怯む。
表情を崩したりしたら、付け込まれるに違い無い。